ソクラティス・シノプロスはギリシャのリラ奏者/作曲家。
普通リラと言えば、竪琴の形状の楽器ですが、彼のリラは弓で演奏するバイオリンのような音色の楽器です。
リラは長い歴史があり、昔は弦が張ってある楽器のことをリラと呼んでいたそう。
少し小ぶりでアラブのバイオリンのように座って太ももあたりにおいて弾いていますね。
温かみや郷愁、トラディショナルな雰囲気あり、現代的なアンサンブルなども聴かせてくれるとても魅力的な演奏家。

2015年はSokratis Sinopoulos Quartetという名義でドイツのECMレーベルから「Eight Winds」というリーダー作を発表しています。



このカルテットは、リラ、ピアノ、ベース、ドラムの編成。エキゾチックなリラと、ヨーロッパ的なジャズが絶妙なバランスで混ざっています。
難しい印象はなく、郷愁や懐かしさや、風景が浮かぶような民族音楽的な要素もあり、素朴だけど洗練されていて落ち着ける曲もあります。
作曲もソクラティス・シノプロスがしています。ピアノはリラに添えるような控えめな感じでとても綺麗です。
このグループでの演奏を見ましたが、ドラマーはカホンに座って叩いていたり、パーカッションをドラムセットに組み込んでいたり、リズムもこだわっていてなかなかいいですね。



こちらはサックス、フルートのジャズ演奏家のチャールズ・ロイド、ギリシャの歌手マリア・ファラントゥーリなど、ギリシャ音楽とジャズが融合したアテネでのライブ盤。
同じくECMから2011年に「Athens Concert」という作品にソクラティス・シノプロスが参加しています。
ヨーロッパ的なジャズが強めな曲や、ギリシャの伝統印象を現代的なアレンジなど。ボーカルやリラが入るとやはりエキゾチックな雰囲気がでて面白いですね。



トルコのケメンチェ奏者のDerya Türkanとの共作
2001年の作品「Letter From Istanbul」



ケメンチェとは中央アジアで主に使われる擦弦楽器です。ソクラティス・シノプロスのリラと似ている音色です。 本作品はデュオ名義になっていますがウードやフレームドラムなど、トルコ、中東のワールドミュージック的な内容。 2人でユニゾンでメロディを弾いたり、アドリブソロのような部分もあります。曲の雰囲気もバランスとれていて聴きやすいですね。