トルコの音楽家 フレットレスギターなど Erkan Oğur (エルカン•オグル) 
1954年生まれ、トルコの音楽家 幼少期にバイオリンやサズ(トルコの弦楽器)に興味を持ち、練習するようになりました。学生のころは物理学を専攻しましたが、途中で音楽の道を目指し、 作曲、楽器は主にギターの教育を受けます。その後フレットレスギターを演奏するようになります。
トルコや中東で使われる微分音(半音の更に半音)を表現しようとしての試みで、当時としてはフレットレスギターの先駆者的な存在でした。

Erkan Oğurはトルコの伝統音楽、クラシック、ジャズ、ブルースなどの要素を掛け合わせて作曲するのが特徴的です。
ウードも中東地域で使われるフレットがないギター状の弦楽器ですが、Erkan Oğurのギターはクラシックギターで使われるナイロン弦の音がして、 ウードに比べると柔らかい印象を受け、これがとても魅力的な部分だと感じています。
主にイスタンブールで活動し、映画の為のサウンドトラック制作などの仕事もしていたようです

『Bir Omurluk Misafir』
1996年、トルコの現代のトラディショナルな音楽などを多く発売しているKALANレーベルからの作品。 音使いはブルース的な成分もあり、パーカッションなど中東の雰囲気もあり、シンプルでとてもかっこいい音楽です。
歌っている曲もありますね。音もとても柔らかく深く落ち着いて聴くことができます。
どの曲もとても良いですが、男女のボーカルが入り、ジャズ的ギターのソロが入るエスニックな雰囲気の10曲目はとても気に入っています。
13曲目は実験的なパーカッションを使い、挑戦的な印象を受けました。



2000年以降になる作品は、よりアラブ・アンダルシアの要素が強くなってくるように思います。

2012年『Dönmez Yol』 古典的な成分が目立つが、現代的でジャズの要素などのバランスが絶妙のとても好きな作品。
ボーカル入りで、音数少なめな洗練された演奏。



2014年『Dokunmak』
より音数が少なくなり静かな印象。深い哀愁を感じさせるような美しい曲が多いです。
打楽器やうるさくなる部分がなく気持ちがよいです。