クレズマーとは東欧ユダヤ人の音楽です。 中東からヨーロッパにかけての要素や当時のアメリカで発祥したジャズなどを盛り込み、中東やヨーロッパの雰囲気もある無国籍感、ユダヤ人の民族性などが詰まっている魅力的なサウンドで、 昔は結婚式やお祭りで演奏されたりしたそうです。
初期のクレズマーはバイオリン、ツィンバロム(ハンガリの打弦楽器)、フルートなどが使われ、現代に近づくとクラリネット、バイオリンがメインになっていきます。

アメリカに移住したユダヤ人たちがブルースやジャズなども取り入れ進化していき、1920年代頃には非常に流行し、1970年代ころからも再び人気が出てきて現在も要素として取り入れられたり、演奏されたりしています。
様々な境遇を経て作り出されたクレズマーは楽しくもあり郷愁もあり、なんとも味わい深いワールドミュージックです。


気に入っているクレズマー要素のある音楽をいくつかご紹介したいと思います。

『sukke』はイギリスのグループでアコーディオン、コントラバス、ギター、クラリネットという編成でアコースティックで洗練された正統派クレズマーを聴かせてくれます。
どこか懐かしく、柔らかいアンサンブルですね。2004年に『Introducing Sukke』というアルバムが発表されています。



『KABBALAH』は斬新で現代的なクレズマー音楽を作るグループ。2011年の『Boxes, Bagels & Elephants』というアルバムがなかなか面白い。 ボーカル、サックス、バイオリン、クラリネット、ドラムなどですが、ヒップホップ的なリズム、さらにはアフリカンなリズムを取り入れたりしていますが、クレズマー色が基本にあります。 アレンジも飽きさせない構成で、レベル高いです。



最後にちょっとマニアックな内容ですが、クレズマーフリージャズとでもいいましょうか。
『john zorn masada』という名義でジョンゾーンというサックス奏者がジョーイ・バロン、グレッグ・コーエン、デイヴ・ダグラスとともに前衛的なジャズなどを演奏しています。
このシリーズのアルバムは10枚でており、全部聴くのは難しいかもしれませんがとても面白い作品です。少し前衛的なジャズの中にクレズマーの雰囲気があり、唯一の音楽ですね。