SANAA MOUSSA (サナ•ムーサ) はパレスチナ人の歌手でアッパーガラリヤ(今はイスラエル?)のデイル アル アサド村というところの音楽一家に生まれました。父のALI MOUSSA)アリ•ムーサ)も音楽の素養があったということです。

2010年に10曲入りのアルバム『Ishraq Reminiscence』をリリースしています。
声が明瞭で気高さを感じるような芯のある声でとても好きですね。
『Wea'youneha』という曲はウードや中東の楽器を使っていてもピアノなども入っていて、ポップさとラウンジ的な雰囲気のある曲でおもしろい。

彼女はこの作品、自身の音楽について語っています。
4歳の時に祖母が反物を染める作業をしながら、Safar Barlekというオスマン帝国時代の民俗歌を歌っていたそうです。
この思い出はずっと脳裏焼き付いていて、音楽の道を志すときにパレスチナ女性の日常生活の様に敬意を払い歌に取り入れるを事をしようと決意したということです。

『Safar Barlek』という曲はアルバムの最後にアカペラで収録されており、彼女の祖母が家事をしながら歌っていたこということを想像しながら聴くと感慨深いですね。
どの国にもある民衆の素朴な美しさを思い出させてくれるような気持ちになります。

その他にもこのアルバムには分断、愛、戦争、革命、結婚、出産、子守唄、などをテーマにした曲があります。歌詞を読んでみたいですが言葉がわかりません、、、

ウード(Nizar Rohana ニザール・ロハナ)、パーカッション(Youssef Hbeich)と共にヨーロッパやアラブ諸国でライブも行った経歴もあります。

なかなかパレスチナ音楽などは聴く機会が少ないと思いますので、興味を持った方はぜひ聴いてみてください。